対弾道ミサイル（ABM）

対弾道ミサイル（ABM）、弾道ミサイルを迎撃して破壊するように設計された武器。効果的なABMシステムは、核軍備競争が止められない弾道ミサイルによる完全な破壊の恐怖を高めた冷戦以来求められてきました。 1960年代後半、米国とソビエト連邦の両方が、高高度迎撃ミサイル（米国スパルタとソビエトガロシュ）と終末迎撃機（米国スプリントとソビエトガゼル）を組み合わせた核武装ABMシステムを開発しました。双方は、1972年の弾道ミサイルシステムに関する条約により、それぞれ1つのABMの場所に制限されていました。アメリカはそのシステムを解体し、ソビエト連邦はモスクワの周りにシステムを配備しました。 1980年代に米国は全面的なソビエト攻撃に対する野心的な戦略的防衛構想の研究を開始しましたが、この努力は費用がかかり、技術的に困難であることが判明し、ソビエト連邦の崩壊により緊急性を失いました。ペルシャ湾岸戦争（1990–91）の間、通常武装したイラクのスカッドミサイルに対して限られた効果で使用された、米国の愛国者ミサイルなどの「劇場」システムに注意が向けられました。 2002年、米国は、より小さな勢力または「ならず者」国家による限定ミサイル攻撃に対する防御策を開発するために、ABM条約から正式に撤回しました。